広く、大きな部屋。 ソファーが向かい合って、その間にはテーブル。 キラキラ光るのは水槽で。 まるで社長机のような机。 その椅子に座りながら、カルテを見る男。 「尚輝聞いてんのか?………、龍?」 「…………」 「悪かったな、てっきり尚輝かと」 カルテから視線を外し、机に置く。 驚いた瞳は直ぐに冷静を保っていて。 茶色に近い黒髪。 軽く、オールバック。 着ている白衣にネームプレート。 天海信二。 見た目は、三十代後半。 こいつが、俺の。 「十七年ぶりやな」 親父。 .