「チッ…!!!」 本日二度目の舌打ち。 それと同時に、ドアノブに手を掛けた。 心臓がうるさい。 俺、情けな。 けど、この中に実の親がいる。 憎くて憎くて仕方ない親が。 病院なんて継いでたまるか。 留学なんてしてたまるか。 戸籍は俺一人。 ただ血が繋がってるだけ。 「ゆいさん、」 カチャ、と開く扉。 と、同時に部屋へ入り込んだ。 「尚輝、龍を連れてきたか?」 .