「着いたで」








車に乗ること、約一時間半。

天海の言葉を聞いてタバコを灰皿に捨てた。




大体携帯忘れてもうたし。

タバコ吸うしか冷静に保てへんっつーの。








「早よ降りろって」


「うっさいねん」








急かされ、車から降りる。

雨はとっくに止んでいて。





視界には大きく天海病院。

目を、見開いた。











「…でかすぎるやろ」











ホテルみたいな病院。

想像していたのと全然違う。




俺がこの病院院長の息子?

いやいやいや。

は?








「こっち、着いてきて」


「……………」









皆がボンボンとか言う理由。



かなり納得。









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