何回も逃げたかった。

何回も彼女として接したかった。




でも龍が好きやから。

龍の力になりたかったから。









「ほなここで龍のこと待っとき、な?」


「ぞの…づもり」


「ああー泣くなっ!!!明日目腫れんぞ!!!」


「ざっぎ、泣けって言ったもん」








やっぱり私は女。

総長してても女。




こんなことで泣いてしまうんだから。

結局、弱い。









「ほ、ほら!!!英寿もなんか言ったれやっ!!!」


「着替えな風邪引くぞ」


「そこ?!」


「だっで、着替えないねんもん…うわああん!!!!」


「ゆいっ、俺の制服貸したるから!!!」


「雄大ぐんのも濡れてるじ嫌やああ…!!!」


「お前が濡らしたんやろが!!!」








龍、存分と話し合ってき。

それでもあかんかったら殴ってき。






待ってる、待ってるから。






頼むから話に流されて留学しんといてや。










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