抱き締めた体は、とても冷たい。
それでも抱き締めざる負えない。
私がここにいるよ、と。
龍の涙をこれ以上見てられないから。
「…尚輝から伝言」
「え?」
「よく聞いて」
抱き締めた腕を更に強く。
強く、強く。
今言うべきか分からない。
けど何故か、言うべきだと思った。
「龍のお父さんが会いに来いって」
「は…?」
「それでも来ーへん場合は迎えに来るらしい」
「意味わから、」
「どうするかあんたが決め」
私が行けと言えば、龍はきっと行く。
私が行くなと言えば、龍はきっと行かない。
けど、それじゃ意味ないから。
「俺は、会いたくない」
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