目的の場所に辿り着いたのは数十分後。 冷たい風に晒されて足が痛い。 「……………」 鍵を取り出し、オートロックを開ける。 そのままエレベーターに乗って、龍の部屋を目指した。 昔、出逢った頃の龍は寂しさのあまり在るものに手を出していた。 本当にどうしようもなくて。 手に持ったままの鍵を再び射し込む。 扉を開け、部屋に入り込んだ。 ツンとした独特の匂い。 勘違いが、確信に変わった瞬間だった。 「あー、ゆいさん」 .