以前クリスマスの時、私は龍に質問をした。

家族が現れたらどうする?って。




龍の答えは殴る。

なら、そうしたらいい。









「いきなりそんなん言われて混乱するのも分かるから」


「……………」


「誰だってそうなるよ、龍だけちゃうし」


「は、い」


「とにかく今は帰ろ?風邪引いて病院行きたくないやろ?」


「当たり前っ、す」







その言葉を聞いて、龍の手を取る。

手は冷たいけど繋げば暖かくなるから。





私がしっかりしないと。

龍は壊れてしまう。









「ほら後ろ乗って」


「このバイク、」


「蓮から借りてん、龍が鍵持ったままやったし」


「あー…そういえば」


「早く乗り」


「はい」








そんな私の心もいつ崩れるか分からないけれど。





せめて解決するまで、保っていたい。












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