授業が全て終了して、今は放課後。
龍からさっき連絡がきて族と合流したとのこと。
鞄を持って廊下に出る。
下校する生徒は私を避ける。
「んならまたねーっ」
「ばいばい」
階段を降りて行く紫織に別れを告げ、私はそのまま壁に背を預けた。
目線は三年二組。
尚輝のクラス。
「なぁなぁー、天海くん今日遊ぼうやーっ」
「いいでー」
「まじで?!ありがとーっ」
教室から出てきた尚輝の周りにはやっぱり女子軍団。
そんな尚輝達に近寄り、目の前で立ち止まった。
尚輝も私に気付き不適に笑う。
意味は、一つ。
「ちょっと顔貸して」
「はぁ?!あたし今から遊ぶんやけど!!!」
「あ?」
「ー…っ、」
「ごめんなー、また遊ぼっか」
「…わかった」
女子は尚輝から離れていく。
着いてきて、だけ告げて私も歩き出した。
冷静に。
冷静に。
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