「えー、三年生は最後の受験勉強に励み…」







毎回変わらない校長の話。

先生達は特に気にしない様子。







今日は終業式。

明日からは冬休み兼クリスマス。




体育館に集められた生徒は話なんて聞いていない。

勿論それは私も。









「ゆいさんーっ、今日クリ暴っすよ」


「クリスマス暴走ね」


「明日空けといて下さいねっ」


「んー」


「ちょ、聞いてます?」







顔を覗き込む龍。

私はぼーっとしたまま。






尚輝に告げられてから、何も考えられない。

思考か、働かなくて。












『白咲龍は、俺の弟』











その言葉が、頭から離れない。








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