\君と青空/



「…失礼します!
リーダー、ドラゴンズの東城さんがお見えです」



「通せ」




「はい」








そんなやりとりは
どこかの倉庫の中で行われていて


あたしはその倉庫の外で
待っていた。





「東城さん、どうぞ中へ」



「あぁ…」





下っ端であろう者が
あたしを中へ通してくれて
そのままソファーに座る
ライオンズの頭。
健吾の元へと足を進めた。






「…くると思ってた」



ふっと笑みを零した健吾は
吸っていたタバコを灰皿に擦り付けた。



そして


「そこ座れ」
そう言うからあたしは静かに腰掛けた。






数分の間沈黙が走った。



健吾はもう1本タバコ吸いだすし
あたしはあたしでただ黙って
ジッと待ってた。





そしてその沈黙を破ったのは私。





「悪かった」



そういい軽く頭を下げると



「お前が断るのは
なんとなくわかってた」



そういってきたから
ゆっくり顔を上げた。





そして健吾は続ける。




「俺、甘えてたのかもしんねぇな。
なんつぅか、お前らにやられて
敗北ってもん初めて味わって
仲間も減ってってあせりもあったんだと思う」




「………」




「でもさ、お前に断られて
ようやく決心ついたっていうか。


俺ら人数減ったけど
このままこのチーム続けていこうと思う。


たださ、人数かなり減っちまってよ。
本当に低迷気味なんだ。


お前らドラゴンズの力を
借りたいときが出てくる。


そんときは、頼めねぇかな?」




「…健吾、お前あたしを殴らないのか?」




「はっ??」