貴女に捧げる夜

ごめんね


『私が上になったり…もっとリョータに気持ち良くなってもらえるように
もっと頑張ればいいんだけど…』



怖いの



彼女は言った。



もしそれでもダメなら
私はダメなんだ、って
リョータに拒否されてるんだ、って
認めなきゃいけない気がして



『寂しいよ…好きなのに…』


肩が震えて
声が震えて



冷えきった身体に
零れる涙だけが熱くて



声をあげて泣く彼女を抱き締め



ごめん
本当にごめん



嗚咽混じりの声で
何度も謝り続けたんだ