ザワザワと集まっている人ごみ。 その人ごみを掻き分ける。 その先には胸をおさえ足掻き苦しむ弟の姿。 青白く染まっていく顔。 「…にぃ…兄ちゃん…。」 手を差し伸べる弟。 駆け寄ることも声に出して名前を呼ぶことも何も出来ず。 放心状態の信五。 弱っていく弟の姿をただじっと見つめている。