弱く儚いモノ達へ

   





青空。
生温い風。
サッカーを楽しむ信五。
ベンチに座っていた弟が駆け寄ってくる。
    

「兄ちゃん。」
   

その声に振り返る信五。   



「走るな。来たらあかん。座ってろってゆったやろう。」
   


血相をかえ弟の手を引っ張りベンチへと座らせる。

   
「また痛い痛いなるで。」
    
「やって。」
   

ウルウルと目を光らせる。
   


「やってやない。」

   

反抗する弟に怒る信五。
  
  

「帰る。もう帰る。」
   


クズりだす。
ベンチを立ち上がり出口へと歩いていく。
   


「待って。待てや。」
 
  

サッカーをしている友達に声をかけると弟の後を追って公園を後にする。