弱く儚いモノ達へ





木の枝を炎へと投げ込む裕。
パチパチと木を燃やす音と波音。
裕の横で今にでも泣きそうな隆平の姿。
   

「なぁ。いつまでメソメソしてるつもりなん?」


見かねた亮が声をかける。
   


「な…何で…そんなに平気なんですか?」



膝を抱えたまま顔を伏せる隆平。
   
「平気な訳ないやろう。」

強い口調で言い返す亮。
   


「やめろって。こんな時に喧嘩するなや。」

割ってはいる裕。


「忠義戻ってきたらお前らちゃんと謝っとけよ。」


博貴とすばるを見る。
  

「何でやねん。」

呟くすばる。
   


「嫌な思いさせてん。当たり前のことや。」


素っ気無く答える裕。
   
「それから隆平。お前も女みたいにいつまでもそうしてるなや。」

隆平に目を向ける。
黙ったまま目を伏せている隆平。