赤々と燃える火。
煙が空へと上がっていく。
次々と枝を放り投げていく忠義。
   

「お前。何してるねん。」


食料品の入った箱をあさる章大。
ジャガイモを手にすると4等分に切り分ける。
   
「勝手なことするなや。」

嘆く忠義。
  
 
『埋めたら育つやろか?』


砂浜に字を書く。
   

「無理やろう?こんなとこ。」


考えるこむ章大。

   
『あっちやったら?』


森の中を指差す。
   
「ああ。あそこやったら育つかもな。やけど育ったん確立のほうが高いで。」

忠義の言葉の途中でジャガイモを手に森の方へと歩いていく。
  


「あいつ聞いてへんやろ。変わってるやつやな。」

後姿にボッソと呟く。