歩きにくいデコボコ道。
太陽の光で幻想的な森の中。
信五の後ろを必死でくっついていく隆平。
   

「何処まで行くん?」


情けない声。
   
「なぁ。お前 木も登れひんの?」

後ろを振り向く信五。
   
「そんなんしたことあらひん。やって服汚れてしうやろ?」

真剣に答える隆平。
   

「嘘やろ?じゃあ。何して遊んでてん?」


驚く信五。
   
「本読んだり。音楽聴いたり後は…楽器演奏とか…。」

指折り遊びの名前をあげていく。
   

「ああ。もうええわ。僕が登るからお前は下で受け取ってや。」


近くの木に登り始める信五。
太い枝に腰をかける。
   


「落ちんといてや。。」



信五を見上げる隆平。
   
「ほな。落とすで。」

果実を下へと落としていく。
両手でキャッチしていく隆平。