桜色の恋

互いを気遣う二人を見て


「とりあえず交番に行こう。詳しい話を聞かせて欲しい」


「はい」


と返事した学生はヨロヨロと立ち上がり歩き出した


妹は兄を心配そうにしながら着いてきた



交番には俺と一緒に当直する先輩がいた


先輩は俺から事情を聞き彼らに話を聞きはじめた


兄が話す横でガタガタ震えている妹


俺はセーラー服の妹にそっと毛布を渡した


その瞬間ふわっと微笑んだ顔に一瞬ドキッとした


小さくてまだ幼い顔立ちの妹の笑顔は俺の心をわし掴みにした