「おい!麗奈」


面金の中を覗き込むと
麗奈は口をギュッとつぐみ目に涙を溜めて俺を見上げる


ヤバ…可愛い



「なんでそんなに緊張してるんだ?」



「だって…どうせ負けるもん」



「そうだな。今の麗奈みたら100%負けるな」



「……………」



「俺は麗奈の応援に来た。俺もな高校まで剣道やってたんだ…自分より強い相手に向かっていく恐怖はわかるよ。
麗奈自分を信じろ!今までレギュラーと同じ稽古をしてきたんだ。
お前にもう少し勇気があれば絶対に勝てる…
自信を持つんだ!勝ったらクリスマスデートしような」



麗奈は大きく目を開いて



「本当?」



俺がゆっくり頷くと



「うん」
と嬉しそうに返事をした



ハッと我に返り振り向くとニンマリしている省吾と目が合った