目覚めはいい。天気もいい。気分も快調。占いは1位。普段自分から寄ってくることのないペットが寄ってくる。遅刻しなかった。
なんだか朝からいいことばかりだ。今ここで今日、もしくは明日の分までの運気を使い果たしたかもしれないな、と窓の外の景色を見ながらぼんやり考えた。
「カナ」
「なに?」
「呼んでみただけ」
「意味わかんない。そもそも今日の菜乃子は変だよ」
「え。本当?」
「うん。何て言うか、だらし無い顔してる」
「っな!?」
衝撃的なカナの発言にわたしはだらし無かったらしい顔から急に青ざめる。小さな日々の幸せを噛み締めていたのがどうやらだらし無い顔として出ていたらしい。恥ずかしい限りである。
「……?」
「どしたの菜乃子」
「何時もならタケルがここでわたしを馬鹿にするのに、奴がいない」
「あ、本当だ」
教室の中を見回してみてもそれらしい影が見当たらない。わたしとカナは揃って小さく首を傾げた。
