ひっでー顔!と言ったタケルの頭をカナが一発叩いた。なかなかいい音がした。
「菜乃子、どうしたの?」
「カナぁぁっ!」
頭を抑えているタケルをその場に残し、わたしの元に駆け寄って来たカナ。思わずその名前を呼んで縋ってしまう。伸ばされた手を掴んで、わたしはまた泣きじゃくる。「菜乃子、」と戸惑うカナの声が聞こえて申し訳ない気持ちになる。泣いている理由を話さなきゃ。
わたしは泣きながら、「須賀、部長が」話始める。
「部長が、好きだぁ…!」
「はぁ!?」
大声をあげて反応したのはタケルだった。
「ぅ〜っ部、長…!」
「おまえ、意味わかんねぇよ!」
「タケ、ルのあほ〜〜っ!」
「ざけんな!」
「菜乃子」
わたし達の小さな争いに終止符を打ったのはカナだった。冷静な声で、一言
「部長さんに、フラれたの?」
しかし恐る恐る言った。わたしをこれ以上刺激しないように配慮した為だろう。
カナの質問にわたしは首を小さく横に振った。
