お隣りのあなた。



「まじで?」と信じられないような驚いた声で藤田君はボソリと呟くようにその台詞は吐き出された。
わたしは小さく、気付くか気付かないか、それくらい小さく頷いた。

やっぱりななちゃんの事をどうしても、知りたかった。心底諦めの悪い奴だと自分でも思った。
けど、ななちゃんの事は簡単に忘れられるようなものではなかったし、諦められるようなものでもなかった。
それくらいななちゃんはわたしの大切な友達、だった。

「昨日は無理っつたじゃん」
「う、ん」
「“沢谷なずな”が死んだ事、そんなに気になんの?」
「……、ん」
「ふうん」

試すような視線にわたしは萎縮する。都合がいいという事は、重々承知している。軽い女だと思われているかもしれない。馬鹿な女だと思われているかもしれない。
それでも、

「そんなに“沢谷なずな”が大事なんだ?」
「うん…」
「死んだのに?」
「っ、……うん」
「…へぇ」