お隣りのあなた。



とりあえず、目覚めは最悪だった。

喉は痛い。座りっぱなしだったせいで腰も痛い。
そして今日も、

「ななちゃんの夢…」

2日連続かあ、と少し憂鬱な気分になりながらもベッドから重たい腰を上げ、制服に着替えた。

「おかーさん、朝ごはんいらない」

目覚めた時間が時間だった為、テーブルの上に置いてあった弁当を手に取り足速に家を出た。あまり長居するとお母さんが五月蝿く騒ぐのは目に見えている。

ぶらぶらと歩きながら学校へ向かう。この分ならギリギリかもしれないが学校に間に合う。タケルに途中で会ったら、また自転車に乗せてもらえばいい。昨日の疲れもあるので、できればタイミングよく現れてくれないだろうか…。

「お、菜乃子じゃん」
「グッドタイミング!」

今日はななちゃんの夢を見たからいいことないんだろうな、と若干諦めていた時にタケル。もしかしたら今日はいいことあるかもしれない。とななちゃんの夢を見た割に前向きな自分が居た。