学校の近くにあるマックだけに、同じ学校の人がちらほらと見受けられる。幸いにも席には余裕があったので目立たない奥の1番隅にわたし達は腰を下ろした。
「んで、美術室で何があったわけ?」
タケルはいつだって直球だ。わたしはタケルに奢ってもらった(正しくは奢らせた)アイスを突きながらため息を吐き出す。
「須賀部長と…」
「須賀部長って、誰?」
「美術部の部長。須賀部長といい感じだったのに…。あんたからの電話がかかって来なければ…!」
プラスチックのスプーンを持つ手に力が入る。ピキ、とスプーンの嫌な音はタケルの耳にも聞こえたようだ。タケルは困ったようにスプーンとわたしを交互に見た。
「タケルのばか……ッ!!」
「なんて言うか、ごめん、邪魔して」
「本当にね!もーっ!あほ!ばかっ」
スプーンが壊れない内にわたしはアイスを食べ始める。やや壊れかけていたが、きにせずそのまま使った。
「てか菜乃子ってさ」
「何?」
妙な神妙な面持ちのタケルにわたしは軽く眉をしかめる。スプーンを動かす手を止めてタケルを見た。
「須賀部長?って人が好きなの?」
「!?」
