お隣りのあなた。

 

後の2人の会話は大体ななちゃんのままかぱぱの話ばかり。ななちゃんの事は名前として挙げられるだけで、ななちゃんが怒られたとか、泣いていた、なんて言うような様子を伝える内容は一切無かった。
諦めたわたしは、自室のベットに潜り込んでキャンディーを握りしめながら、少し泣いた。

ななちゃんが泣いていませんように。
ななちゃんがななちゃんのままに怒られていませんように。
ななちゃんがわたしの事を嫌ってませんように。
また明日ななちゃんに会えますように。

祈りながら静かに眠りに就いた。
しかしわたしの祈りは見事に砕け散る。



翌日、会えると思って行った幼稚園にななちゃんの姿は無かった。
先生に尋ねればどうやら風邪らしい。

「ななちゃん風邪だって。大丈夫かなぁ…」
「そう。熱酷くなければいいんだけど」

帰り道、お母さんと2人でそんな会話をしながら帰った。純粋にななちゃんは風邪だと信じられなくなったのはそれから1週間過ぎた頃だ。
先生に尋ねればななちゃんはいつも風邪、風邪、風邪。いい加減、おかしいと思い始めた。先生はいつもどうり答えるだけでわたしに真意を教えてはくれなかった。