禁断の恋はじめます

めずらしく帰ると
啓吾がリビングにいた。


「どうしたの?」


「ちょっくら故障…
腰が痛くて……
部活休んだんだ。」



「大丈夫?」



「うん…今日休めば
大丈夫だろってさ~
もうすぐ大事な試合もあるし
大事とった。」




「そっか・・・
大事にしてね。」



私が二階に上がろうとしたら



「朱奈 今日は暇だから勉強
おしえてやるぞ。」


啓吾が言った。



「ほ…ほんと!?」


私は慌てて啓吾の前に
戻ってきた。




「俺は鬼だからな~
覚悟しとけ~」




片隅の悪魔がメチャメチャ
喜んでいる。



ほんとは断った方がいいのに



あきらめるなんて
毎日思っているのに

心はうらはら



ときめく心は
そう簡単にはいなくならない…