禁断の恋はじめます

変えた薬が 啓吾には
よく効いたようで症状が
落ち着いていた。


最初は病室で
啓吾に花嫁姿を見てもらおうと
思ったけど

思い切って
先生に聞いてみると


「いいんじゃないかい。
もう最後になるとは思うけど
落ち着いているから
きれいなものを見たり
外の風に触れて 気分が
よくなるかもしれないね。」


啓吾の方が
その提案に驚いていたようだった。



少し複雑な気持ちも
正直あった。


啓吾から卒業をする


それは自分の人生のほとんどの
思い出から卒業することだった。