禁断の恋はじめます

車はそんなガーディニングの美しい
庭の駐車場に停まった。

父が降りてきて
車いすを組み立てた。


母が「行こうか。」と
俺側のドアを開ける。


「ここすごいね。
花っていつの間に…こんなに
咲いたんだろ…。」


移動しながら
俺が感動していると



「今日はたくさんキレイなもの
見なきゃね…。」


母が涙ぐむ。


「かーちゃん…泣くなよ…。」


「あ~ごめんごめん……。
じゃ パパ行こうか
朱奈も待ってるし……。」



「朱奈はどこに?」


「急ごう。」
父が静かに車いすを押した。


ガーディニングの小道を抜けると
そこに教会が見えてきた。