禁断の恋はじめます

「おまえを失った後
あとは俺が 朱奈を手に入れるために
頑張るからさ。
俺は…朱奈を世界で一番愛してる。
おまえもだろう?」


「お…俺はもう…
とっくにあきらめたし……
今なら兄として…最期の時を迎えられる。」



「きれいごというなよ。
朱奈を愛してるんだろ!?
俺らは朱奈を愛してる。
だから朱奈のしたいことさせてやれ。
それが間違いだっていいじゃね?
朱奈が後悔しないならさ。
俺らは朱奈を愛してる。
だったら…朱奈のために生きるしかねーだろ?
おまえも腹くくれよ。」


「なんで…先輩……
そんな…辛くないんですか?
俺なら…絶対にイヤだ…。」


「おまえさっき言ったろ?
俺は器の広い人間なんだって…。
本当の朱奈を手に入れるためなら…
なんでもやるさ。
それが…身を切られることでも…
朱奈の想いを叶えてやりたい…
少なくても今は おまえに勝ってるな
朱奈に対する想いはさ。」



そう言うと先輩は大きな声で
笑った。


「おまえも悔い残すな。
お化けになられていつまでも
朱奈の周りうろつかれるのは
勘弁だ。」