禁断の恋はじめます

同じ高校に行って
先輩のいるサッカー部に入った。


相変わらず
三年生にも頼りにされていて
そして同学年からも慕われて
そんな存在だった。



「アイツの家 めっちゃ金持ちだけど
家けっこうごたついてるらしい。」


そんな噂も聞いた。
そう言えば どんな大会の時も
先輩は家族の応援がなかった。


昼みんなが形のいいおにぎりを
頬張っている時も
先輩は自分で握ってきたおにぎりを
頬張っていたと聞いた。



だから俺のこと
いつもうらやましいって思ったのかもしれない。




「妹 元気か?」



「はい。」



「中学の大会の時はよく
見かけていたけど…最近もついて来るのか?」



「彼氏もいないし暇人だから
だけど今年受験だからなことしてる
時間ないんっすけどね。」



「うらやましいなおまえ~」

先輩はニッコリ笑った。