禁断の恋はじめます

「ヒューヒュー~~」と声がして
私たちは後を振りかえった。


サッカー部員たちがそこにいて
ニヤニヤと笑っていた。


「キャ・・・」
私は慌てて勇樹の背中から離れた。


「先輩~もう冬になるのに
ここだけ暑いんですけど~~」

そう言うとタオルで汗を拭く真似をした。


みんなが爆笑して
勇樹も笑った。


「啓吾~~おまえ妹すっかり
こんなことしちゃってるけど
兄としてはどーなのよ~~」

またおもしろがって啓吾に声をかけた。



その中に啓吾がいるのはわかっていたから
私は背を向けていた。


「全く……
先輩 責任とってもらいますから。」
啓吾の声に胸が熱くなる。


「もちろん。
俺は朱奈と結婚したいくらいだよ。」



勇樹の言葉にみんなが
一瞬にしてシーーーンとなった。


  結婚って……


「そしたら啓吾は先輩のおにいさんになるんだ。」


またみんなが騒ぎ出す。


私と啓吾の間の時間がとまっている。