禁断の恋はじめます

病院の玄関の前で啓吾にあった。


「先輩喜んでくれたよ~~
やっぱすごい先輩だよな~。」


啓吾は嬉しそうだった。


「でも一番感謝したいのは おまえを
助けてくれたこと……。
おまえにケガがなくて本当によかった。
先輩にも何度も礼を言ったら
『別におまえのためにしたことじゃないよ。
おかしなやつだな~』
って笑ってたよ。」



「そうだよ…おかしなやつだよ。」


私は啓吾としばらくの間見つめあっていた。


ほんとに少し…だけど
心が疼くんだ……。


  大好きだよ…って…


「勇樹に会ってくるね。」


抱きついてしまいたい衝動にかられて
私は慌てて目をそらした。


「あ…うん…
先輩と仲良く…な……。」



「うん…啓吾も…ね。」


絡みつきそうな心を無理やり引き離した。