禁断の恋はじめます

それから周りが騒がしくなって

「救急車呼ぼう。」と聞こえた。


私はおそるおそる顔をあげると
苦痛に顔をゆがめる勇樹がいた。


「勇樹?」


「大丈夫…おまえは?」


「私は大丈夫だけど……」


勇樹は笑って
「よかった~~」と言った。


「…ひどい傷です…早く来てあげてください」

後で声がして
私がしたを見ようとしたら
勇樹が私を強く抱きしめた。


「問題ないって~~」


「タオル持ってる人貸して~~」



そのうち私の首に巻かれていた
タオルも奪われていた。


 ケガしたの…?



勇樹の顔が歪んで汗ばんでいた。


「ケガしたのね?どうしよう…
どうしよう…」

私はパニックになった。


救急隊員が私から勇樹を離したら
そのまま勇樹は倒れ込んだ。


勇樹の太腿から大量の
血が流れている……。



「あ……どうしよう……」


私はその場にしゃがみこんだ。