禁断の恋はじめます

勇樹とはそれから何度か顔を合わせた。

だけど勇樹は
目線をそらして何もなかったように
横を通り過ぎた。


私はホッとした半面
寂しい気持ちにもなっていた。


 自分勝手な女だよね



そんな自分が嫌な奴に思えて
ホント嫌い・・・・。


あれからパパとママの間で
どんな会話があったのかは
わからないけれど

今のところ何も変わらない毎日だった。



春の大会が始まって
週末のカレンダーがママの字で飾られていく。



啓吾が夕飯の時
「今が一番MAXでみんな調子がいいんだ。」

と言っていた通りに
勝ち進んで行く。


前と違うのは私が
試合についていかなくなったことだけで

両親が帰って来てから
その試合を家族でゆっくり見て
楽しんだ。


「朱奈も行こうよ~」ママ


「いつまでもついていきません」私


本当はついていきたいよ。
でもね…また啓吾が好きになっちゃう


だから…行かないんだよ…。