朝練のある啓吾が自転車で
出かけていくのを窓から見ていた。


啓吾の姿をいつもみていたくて
選んだあの日は


今よりずっと
幸せだったのかもしれないな


自分の胸だけで
おさえていた恋心



結ばれないんだし


そのあきらめがあったおかげで
期待すらしなかったのに



私と啓吾は愛し合っている


それがわかっても
お互いが知っている状況は
全然違うものになっていた。



私の高校生活・・・・



恋だけがすべてではないけれど


啓吾が兄じゃないって
知ってしまった今・・・


小さな期待をもってしまったから
私の心は

ソワソワしてしまう……。