気がついたら朝になっていて
俺は自分の部屋のベッドの上にいた。
いつ家に帰ってきたなんて覚えてない
ご飯食べたかとか
お風呂に入ったかとか
そんなことも全然覚えてない。
「日花璃…」
入院する前は毎日日花璃が
俺の部屋に入ってきて俺を起こしてくれた…
だけど、その日花璃も半年前から
ずっとあの状態だ…
なのにいまだに日花璃が
ここに朝、いないことが不思議で仕方ない…
「虎太郎!いつまで寝てるの!早く起きなさいっ!」
そんなおふくろの声がした。
時計を見てみると遅刻ギリギリの時間。
「起きてる…」
そう言って制服に着替えて
俺は重い体を動かして、学校へと向かった。

