「東条君・・・?」
東条君は長いダボダボのセーターを着ている。
だらし無いじゃない。
蛇口のくちをキュッと閉める。
「東条君、だらし無い格好しないの。ちゃんとした大きさのセーターを着なさい?」
おぉ、先生ぽい!
すると東条君がふっと笑った。
東条君は近づいてくると自分の手で私の冷たい手を包んだ。
「センセー、手ぇ冷たいですよー?」
ドキっと胸が高鳴った。
いきなりこんなことするなぁ・・・!!
「センセ、どう?俺に惚れた??」
「・・・は・・・?」
東条君が耳元で囁く。
「センセ、最近男と別れたでしょ?」
「なっ!」

