「さぁ、乗って。」

どうしよう…
やっぱりこういう時は、後ろ…だよね?

助手席なんて悪いし。

「…大丈夫、ちゃんと家まで送るから。

ほら、乗って。」

そう言って今度は…
助手席を開けてくれた。

「す、すいません…」

私は申し訳ないけど甘えて助手席に乗った。

「…いいよ。」

そういうと、彼は優しく微笑んだ。
もちろん私は顔を、真っ赤にしていて…。

「えっと、どっちに行けばいいかな?」

「あ、そこを右に…」

「了解(笑)

いつも、そんな服を?」

「えっと…たまに、(お姉ちゃんから借りて)着てるんです。」

「……もう着るな、って言ったら怒る?」

「え……!」

突然の事でかなりビックリしてしまった。

着るなって……

私には似合わないから…だからそう言ってるのかな…。

「先に言っとくけど…似合わないからとかじゃないから。

実際、かなり似合ってるし。

俺が……嫌なんだよ。
会ってすぐの君にこんなこと言うのはおかしいけど………。
こんな短いスカートは俺の…いや、

自分の彼氏の前だけにしろ。」

「あの…私、彼氏いないんですけど…」

つい、言っちゃったぁ!
だって…あんな言われ方したら……。

私まだ、一度も彼氏が出来たことないんだよね……。

自分で言って自分で落ち込む……。