ホントの アタシ……… 「伊織は、変わる覚悟はできてる…??」 葵は立ち止まって言った。 夕焼けのオレンジの光が、葵と重なって、シルエットが浮かび上がった。 覚悟… 「アタシ」 晴輝クンに見せたい。 「ホントのアタシを…見せたい」 変わりたい 「葵、ありがとう。頑張るね」 葵はニコッと笑った。 きっと葵は背中を押してくれたんだね。 晴輝クンのために、葵のために、アタシはホントのアタシになる。 強く強く、そう思った。