「えっ?」

「うち竜くんの事好きやねん」


私が竹田を好きなん凪紗は知ってたはず…
いや知っていた。
なのに何でなんっ?
ありえんやろっ
心では思っていたけど口に出来なかった。

「竜くん!んまかっこええねんなぁ」

知ってる。
しってる。
知っとるそんな事!

「竜くん優しいしさぁ!
1ヶ月ぐらい前里美が帰った後竜くんと語りしとってん。その時優しいし面白い竜くんに惚れてもてんっ!」
「まじかぁ!?」
「うん!それからずっと気になっとってさぁ。」

1ヶ月前に竹田の事惚れただけで竹田の事語らんといて欲しかった…
私はずっとずっと前から大好きやったのに…

そして…


「里美は竜くんの事まだ好きなん?」

好きに好きに決まっとる!まだって!?
私に竹田の事嫌いになれってか?
なぁ凪紗どうなん?
聞きたかった…
好きやでって言いたかったでも…
「微妙」
気持ちとは違う事を口にしていたっ、素直になれない自分にむかついた!

凪紗は
「よかった!うち今回まじ頑張るし!協力してなっ」
無理!
協力なんかしたない。
本間の気持ち…
でも口に出た言葉は

「うん…」
だった。

素直になれない自分
素直な凪紗…
羨ましかった。


この日から友情の歯車は徐々に狂っていったのかな…




沈黙後凪紗の寝息が聞こえてきた、