マリア教会

「歌の全てを教えてくれた先生――天使が倒れたっていうのに、よく平気でいられるわね」
「倒れた?雪乃が?」
昨日まで雪乃は普通で、いつもみたいに楽しそうに笑ってたのに、倒れたってどういう事…?
夏季は相手の肩をガシッと掴み、勢いよく顔を近付けた。
「雪乃が…何で!?」
軽くパニックを起こしてる夏季に、相手も多少動揺しながら口を開く。
「知らないわよ。さっき、天使が倒れたって話してる人達がいたから…」
「雪乃…」
そして夏季は舞台袖から飛び出した。
「ちょっと!本番始まるわよ!」
大声で呼ばれたが、夏季は止まらなかった。
雪乃…すぐに行くから待ってて。