聖歌隊コンサート当日。天気は快晴。
ホールは五百人ぐらい入る事が出来、開演一時間前だというのにお客さんでいっぱいだった。
「もういっぱいだ…」
舞台の袖から会場を見て夏季は呟いた。
昨日は緊張感のカケラもなかったが、さすがにこれだけの人を目の当たりにすると緊張してくる。だが本番はもうすぐやって来る。自分が出せるだけの力を出そう。
「雪乃と詩織はまだみたい…。何やってんだろ」
会場の中は地上と天井の間に空中席のようなものが備え付けられており、ガラス窓で覆われている。
そこは教会の人間用の席で、マリアやナンバーズなどが揃っていた。雪乃達もそこで見る事になっているが、姿は見えない。
まあ、まだ時間はあるし、夏季の出番は最後のほうなので間に合うだろう。


