夏季は雪乃の顔を見る事が出来ず、俯いたまま小さく声を出した。
「雪乃…知ってたの?」
「何を?」
何を?その言葉も今は癇に触る。
「聖歌隊のメンバーが話してるのを聞いたんだ。コンサートのソロ、本当は雪乃に頼んだけど、雪乃が断ったから私が選ばれたって」
夏季が言うと、雪乃は黙り込んだ。黙ったという事は事実だという事だ。
雪乃は嘘がつけない事を知っているけど、今だけは嘘をついてほしかった。
「私がコンサートのソロを夏季にさせてほしいって頼んだの」
「何で」
そこで顔を上げた夏季だが、雪乃から見れば睨んでるようにしか見えないだろう。
雪乃は少し視線を外し、
「今まで練習して来て、夏季の歌の技術は凄く上がってる。だからコンサートに出て大勢の人の前で歌って、もっと自信を付けてほしかったの」
「雪乃…知ってたの?」
「何を?」
何を?その言葉も今は癇に触る。
「聖歌隊のメンバーが話してるのを聞いたんだ。コンサートのソロ、本当は雪乃に頼んだけど、雪乃が断ったから私が選ばれたって」
夏季が言うと、雪乃は黙り込んだ。黙ったという事は事実だという事だ。
雪乃は嘘がつけない事を知っているけど、今だけは嘘をついてほしかった。
「私がコンサートのソロを夏季にさせてほしいって頼んだの」
「何で」
そこで顔を上げた夏季だが、雪乃から見れば睨んでるようにしか見えないだろう。
雪乃は少し視線を外し、
「今まで練習して来て、夏季の歌の技術は凄く上がってる。だからコンサートに出て大勢の人の前で歌って、もっと自信を付けてほしかったの」


