マリア教会



手紙の夏季の文字にレイラの涙が落ち、文字が滲む。
マリア祭での夏季が気になっただけだから近付いただけだ。もっと夏季の事が知りたいと思ったから毎日会いに行ってただけだ。私の罪も知らないくせに、罪じゃないなんて…。
私はまた夏季の優しさに救われた。私は何もしてあげられないのに…。
レイラはしばらく手紙を見つめ、深いため息を吐いた。
「夏季は…私と逃げる気なんてなかったんだね」
夏季には私と違って歌がある。教会を出たとしても歌を続けられるか分からない。夏季にとって歌は、雪乃との思い出だから簡単に捨てる事は出来ないだろう。
するとマリアはレイラの目の前まで来ていて、レイラの肩に手を置く。
「夏季はあなたと逃げるつもりでしたよ。でも私と詩織と三人で話しをし、夏季は逃げる事を止めたのです」