マリア教会

「一緒にここから逃げよう」
「レイラさん…」
「大丈夫。絶対に私が守るから」
守れる保障も、教会から逃げられる自信もなかった。でも、このまま教会にいれば夏季は教会に利用され、レイラは夏季に会えなくなる。
夏季を守ると言ったが、これはレイラのわがままだ。夏季を誰にも渡したくないという身勝手さだ。けど、どうしようもない。
私は夏季を好きになってしまったのだから。
と、夏季が抱きしめられたまま声を出す。
「何で…何でそこまでしてくれるんですか…」
「キミを救いたいから」
レイラの言葉に夏季の体が一瞬震えた。レイラは小さな体を包み続ける。