「そうですね…。もう一度彼女の歌が聴きたいです。それだけで、きっと私の心は救われる」
「……」
やはり夏季はまだ雪乃を愛してる。夏季を思い出だけで笑顔にしたり、寂しい気持ちにさせられる雪乃が羨ましかった。
「ねえ、今日はもう歌った?」
「はい。早朝に…」
夏季はいつも午前中にたっぷり歌うそうだが、雨の日は朝から歌うらしい。それもきっと、空にいる雪乃を心配してだろう。
「じゃあもう一度私の為に歌ってくれない?」
「いいですよ。何がいいですか?」
意外にも夏季はあっさりオッケーしてくれた。
「マリア祭で歌ったやつ」
「分かりました」
夏季は立ち上がり、マリア祭の時と同じようにマリア像の前に立つ。そして、夏季が息を吸った瞬間、お御堂の空気が変わった。
「……」
やはり夏季はまだ雪乃を愛してる。夏季を思い出だけで笑顔にしたり、寂しい気持ちにさせられる雪乃が羨ましかった。
「ねえ、今日はもう歌った?」
「はい。早朝に…」
夏季はいつも午前中にたっぷり歌うそうだが、雨の日は朝から歌うらしい。それもきっと、空にいる雪乃を心配してだろう。
「じゃあもう一度私の為に歌ってくれない?」
「いいですよ。何がいいですか?」
意外にも夏季はあっさりオッケーしてくれた。
「マリア祭で歌ったやつ」
「分かりました」
夏季は立ち上がり、マリア祭の時と同じようにマリア像の前に立つ。そして、夏季が息を吸った瞬間、お御堂の空気が変わった。


