限られた時間が終わりに近付いて来てレイラは少女と別れた。レイラが立ち去ったあとも少女は空を見上げ何かを、もしくは誰かを想っていた。
部屋に戻る為に教会本部の中を歩きながら、レイラは少女に名前を聞くのを忘れた事に気付いた。今から戻っていては時間に遅れる。
「また会った時に聞けばいいか…」
また会えるか分からないが、何となくまた会える気がした。いや、また会いたい。
本部の中は人が多くいるが、レイラとすれ違う人達はみんな目も合わさず足早に通り過ぎて行く。そんなあからさまな態度もレイラは慣れっこになっていたので特に気にしない。
何人かの人とすれ違った時、前方に知った顔を見付けた。
「やあ、詩織」
「……」
わざと声をかけたレイラに詩織は迷惑そうに眉間に皺を寄せ、レイラの横を通り過ぎようとした。
部屋に戻る為に教会本部の中を歩きながら、レイラは少女に名前を聞くのを忘れた事に気付いた。今から戻っていては時間に遅れる。
「また会った時に聞けばいいか…」
また会えるか分からないが、何となくまた会える気がした。いや、また会いたい。
本部の中は人が多くいるが、レイラとすれ違う人達はみんな目も合わさず足早に通り過ぎて行く。そんなあからさまな態度もレイラは慣れっこになっていたので特に気にしない。
何人かの人とすれ違った時、前方に知った顔を見付けた。
「やあ、詩織」
「……」
わざと声をかけたレイラに詩織は迷惑そうに眉間に皺を寄せ、レイラの横を通り過ぎようとした。


