マリア教会

部屋を出たレイラは真っ直ぐ少女の元に向かった。
人と関わりを持つ事を禁止されてるがこんな所誰も来ないし、監視役もいない。バレる事はないはず。それにずっと頭の中に存在し続ける少女を見付けてしまったのだから、近付かないわけがない。
レイラは少女に一歩一歩近付きながら色んな事を考えていた。
何て声をかけよう。私が咎人だという事は知ってるんだろうか。もし避けられたらどうしよう。お祭りの時、何であんな寂しそうな顔で歌っていたのか。キミは何を想いながら歌っているのか。
あらゆる事を考えていると、もう少女のすぐ側まで来ていて、考えた結果レイラが口にしたのは、
「空に何があるの？」
全く考えていた事とは関係ない事だった。自分でも何でこんな事を聞いたのか分からない。