「レイラ…」
詩織が絶望の声を上げた時、他の隊員がレイラを押さえようと二人ほど向かって来たが、それをレイラは頭を殴って動きを止めた。たかが側近にこんな簡単にやられるなんて、エリートも大したことないな。
氷のように冷たく、感情を無くしたレイラに詩織が近付こうとしたが、レイラが燭台をナンバーⅥの背中に叩きつけると詩織は足を止めた。
今にも泣きそうな詩織にレイラは悪魔の微笑みを浮かべた。
「さあ、神殺しの始まりだ」
その後レイラはどうなったのか、自分が何をしたのか覚えてない。ただ、レイラを止めようと近付いて来た者を何人か傷付けたと思う。その中に詩織の姿もあった。
狂ったレイラはそこまでしか覚えておらず、気付いた時には自分の部屋のベッドで寝ていた。
そして目を覚ますとマリアが立っていて、マリアはレイラにこう言った。
「あなたに、咎人の名を与えます」

END.