この時のレイラに慈悲などなく、ただ人を傷付ける事を快楽に思え始めていた。レイラは、自分で自分を殺したのだ。
レイラがもう一度燭台を振り下ろそうと掲げた時、お御堂の扉が勢いよく開いた。
「レイラ!」
そこにいたのはナンバーⅦと守護隊第一部隊のメンバー数人。そして詩織。
確か他国へ視察に行ってたんだっけ。そして帰って来たらお御堂からナンバーⅥの悲鳴が聞こえ駆け付けて来たと…。私の事は見捨てたくせに、遅くまで仕事熱心だ。
レイラが冷静にそんな事を考えている事も知らず、全員目を丸くしている。それもそうだろう。
血が滴る燭台を手にしている側近と、その側で血を流しながら呻いている神。驚かない理由がない。