それからレイラの行動はかなり制限された。
ナンバーⅥが部屋を出る時は部屋で待たされ、レイラは部屋から一歩も出る事を許されなかった。トイレに行く時もナンバーⅥが監視の為に付いて来る。これじゃあどっちが側近か分からない。
ナンバーⅥからしてみればレイラは側近でも何でもなく、ただの所有物なのだろう。
「それでは失礼します」
今日も部屋で一日書類の整理をしていたレイラは、帰る時間になったのでナンバーⅥに挨拶した。
「お休みなさい」
優しい笑顔を浮かべるナンバーⅥだが、その笑顔は偽りのものだという事をレイラは側近になって学んだ。作られた笑顔に無表情で答え、レイラは自分の部屋に戻った。


